こんにちはヒデリックです。
今回のブログは書くか書かないか悩んだけれど、これもヒデリックの人生において大きな影響をもたらした話だから書いておきたいと思います。
プロフィールや期限付き任用の記事でも少し書きましたが、今回はもっと詳しくそしてその時の心情も書いていきます。
1年で教員を辞めた本当の理由について書いていきます。
1年間の期限付き任用だったからというのが理由ですが、採用された当初はとてもそうは思えませんでした。
いつものブログとは異なりますが、手帳に記した日記と心に真空パックしていた当時の気持ちを呼び起こして書きたいと思います。
筆者ヒデリックについて
・一部上場企業勤務後ニートを経て教員へ
・1年間の期限付き任用教員として勤務
・その後別の教育業界へ転職
1年で教員を辞めた本当の理由
1、教員になった経緯
結論:なりたい仕事だったのと縁を感じたから
正直すごく悩みました。
相談した友人には「教師なんてもったいない!ヒデリックなら一般企業にいた方が稼げる」と言われました。
頭では「教師なんてやめろ」という指令が出ていて、心は「やってみよう」と動き出そうとして戦っていました。
具体的には以下の3つが重なって教師になってみようと思いました。
①転職活動中に声がかかった
退職から5ヶ月目の転職活動中のある日、大学時代の友人からLINEが入りました。
ちょうど手持ちの企業は2社。
それも最終面接を受ける日に連絡がありました。
とりあえず、最終面接の結果と条件次第で決定しようと考えていました。
すると最終面接で条件も出された上で社長との面接になりました。
トリッキーな質問も多く、会社・業界に対する志望動機の甘さがでていました。
結果、この会社は不合格。
もう1社は最終面接に進みましたが、教員の面接も受けてみようと決めました。
②教員もやりたい職業の1つだった
教師もやりたい職業の1つでした。
大学でも教職を取ったし、教育実習にも行ってきました。
大学生の時に、教師にならずに就職をしようと思ったのは
①外の世界と遮断されると感じた
②コスパが悪い仕事だと思った
③社会に出てからの方が厚みのある教師になれると思った
④海外で働きたいと思った
⑤教師→民間より民間→教師の方がなりやすいと思った
小さな理由はこの5つなんですが、一番の理由は教師になりたいという熱量がそこまでなかったからだと思います。
大学生のヒデリックは一度仕事をしてみてやりたいと思ったらその時考えればいいと思っていました。
③条件が悪くなかった
期限付き任用教員という常勤の教員と変わらない待遇と仕事内容で1年間を期限がある契約社員のような条件での採用でした。
・書類と面接のみ
・東京都の教職員としての採用
・週16コマの授業(1〜3年まで全て)→実際は21コマあった
・職歴がついての給与査定
・ボーナスあり
・部活動、委員会もあり
・教員採用試験1次試験免除
副校長に連絡をして、学校の状況、採用の条件を聞いて、その翌日に校長との面接になりました。
そして、校長との面接後合格となりました。
2、条件が誤っていたことと納得できないこと
結論:1年で辞めざるを得なかった
①校長が期限付き任用の条件を誤っていた
面接で受かってから正式採用されるまで時間がかかるとは言われていました。
4月末から働き始めて、5月中旬に晴れて東京都から正式採用の通知が来ました。
その間も基本的には学校に行って授業の見学をしたり、手伝ったり、事務作業をしたりしていました。
正式採用をされたのですが、気になったことがあって校長に確認をしました。
「期限付き任用だから確認しておきます。」
との返答がありました。
教員採用試験の条件
・1次試験免除を受けるには5/1までに正式採用されていること
・教員採用試験の申し込みは5/7まで
②納得できないこと
(1)校長が誤った情報を提示、採用したこと
期限付き任用のメリットである1次試験免除が5/1までに採用されないと使えないということを知らなかったので、面接時にもこのメリットについては話されていました。
つまり使えない条件をメリットとして伝えて来ました。
(2)1人の人生を棒に振るかもしれないことを教育現場がやったこと
正式採用となって1次試験免除もないどころか教員採用試験も受けられないことがわかって、何度も校長に文句を言いに校長室に殴り込みに行きました。
しかし、校長も教育委員会に相談するも「例外は認められない」との人とことで、ただ謝ることしかできないという回答しかもらえませんでした。
選考中だった会社も辞退して来ているヒデリックにとってこの出来事が、未来の人材を育てている教育現場でこれがまかり通っていいのかと怒り心頭でした。
(3)教育委員会、教育庁採用課も助けてくれなかったこと
校長からは謝ることしかできないと言われたので、自ら教育委員会に連絡しました。
と「受けられません」を8回も言われました。(8回って日記に残ってた)
続いて同じ内容を教育庁採用課にも連絡するも同じような扱いを受けました。
とガチャ切りされました。
校長のやったことに対しての回答は二転三転したが、採用課としては謝らないし、何もしないという回答でした。
(4)無給で2週間働かされたこと
東京都の正式採用が出るまでの2週間はタダ働きをさせられていました。
これもまた校長が巧妙で…給料に関しては何も言わなかったので、これもヒデリックから確認しました。
校長は「給料は正式採用からだね。その前の期間は学校に慣れるためだから、休みたい時はいつでも休んでいいよ」と。
他の先生方はそれを知らないので、普通に仕事振られて働いていました。
3、それでも教師になった理由
理由:任期満了までは生徒のために。やりたい仕事だったから。
①生徒のため
一番大きな理由はやはり生徒のためです。
2週間頑張って築き上げてきた生徒との関係性もあり、ここで辞めたら短期間に先生が2人もいなくなる(前任の教員は1日で辞めた)のは教育上良くないと思ったからです。
そして、教員が辞めてしまったため少人数制の授業が展開できなかったので、ヒデリックが働けばやれなかった少人数制の授業を復活できるというのもありました。
②教職を頑張っていた大学時代の自分のため
大学時代、教職があるから1年次は週6で、4年生になっても週4日は朝から夕方まで授業を受けて、夕方から深夜までは学費を稼ぐためアルバイトをしていた学生時代の自分のためというのが2つ目の理由です。
苦労して取った教員免許を使うことで頑張っていた学生時代の自分が報われるかもしれない。
③この経験は無駄にならないと思ったから
3つ目は教師になるという経験、そしてこの2週間での経験を無駄にしてはいけないと思ったからです。
やりたかった職業でもあったし、例え1年であっても実際働くのとそうでないとでは雲泥の差だと思うし、教師やってたことがあるってネタにもなるかなと思いました。
④学校と戦っても厳しいとわかったから
納得できないことで書いた2週間タダ働きや履歴書に傷が付くこと、そして知らなかったとはいえ、誤情報を流して1人の人生を狂わせるかもしれない行動を取った校長に対してお咎めなしということも納得できませんでした。
そこで、東京都ろうどう110番に電話をしました。
そこで対応してくれた人が過去の例や経験から話してくれました。
結論は、戦っても超厳しいということがわかりました。
簡単にまとめると
・民間なら示談になる案件だが、公的機関は100%悪くないと補償されない
・1次試験は免除だが、2次試験は100%合格とは限らない
・最終面接を断った会社も100%内定が出るとは限らない
・仮に受かることが証明できても内定取り消しレベルの補償くらい
・校長を訴える(精神的苦痛と内定辞退の補償)しかないが時間とお金がかかる
知り合いの法律事務所で働いている人にも聞きましたが、時間と体力を物凄く使うからおすすめできないし、そう争うなら働けなくなるよとのことでした。
4、1年後教員を続けなかった理由
実は、校長から「非常勤講師でやってもらえないか」という話をいただきました。
同じ教科の先生からも私立の教員や産休代替教員の登録の情報などももらったりしました。
でも、教員を続けることはせずに縁があった民間の企業で働くことにしました。
理由は以下の3つです。
①最短でも1年後の採用となる
採用試験に今年申し込んで、仮に合格したとしても1年後の採用になるので、1年間は非正規雇用の状態です。
非常勤講師として働くとしたら給料は1/3以下に減ってしまいます。
そんな状態で1年間もやっていけるとは思いませんでした。
②働きながら教員採用試験の勉強するほどの熱量がない
任期満了の1年教師をやってみて、教員になりたくなったら教員採用試験を受ければいいと思って1年間やることにしました。
1年やってみてやりがいを感じたし、面白さを感じたけれど、給料激下りで働きながら勉強するほどの熱量はないなと思って就職活動に踏み切りました。
③コスパの悪い仕事だと思ったから
教師という仕事は素晴らしい仕事でやりがいもあります。
しかし、お金を稼ぐ職業として教師を考えるとコスパが悪い職業だと働いて実感しました。
年収ベースにすると悪くはないのですが、残業代も出ない、土日も部活動で休みがほぼない状態でした。
詳しくはこちらで教師のメリットデメリットを書いています。
最後に
ブログ開設から1年が経ち、教員関連の記事がよく読まれているので、今回記事化することにしました。
校長に対しての怒りがないわけではありませんが、延長なしの期限付き任用で働くと決めたのも自分ですし、いい経験をさせてもらったと思っています。
今では1年間教員として働いていたことも話のネタにもしています。
民間から教師になることも、教師からの転職も可能です。
転職サイトはサイト系とエージェント系を使ってましたが、教員の間は時間がなかったので、サイト系のみを登録してそこに来るスカウトのうち2社受けました。
リクナビNEXT、DODAあたりをチェックしておくと良いでしょう。
転職活動の様子は下記を参照ください。
ニートをやってそのあと1年だけ教員として働いたヒデリックでも転職ができたので、転職を考えている先生方も、きっと転職できると思います。
これから教員を目指す方々には、こんな教員もいたんだなと知っていただき、頑張っていただきたいと思っています。
大変なことがあっても相談できる人が職場にいなくとも、さまざまな相談窓口があります。
ひとりで悩まずに使えるところは使うことをお勧めします。
教育業界ももっと働き方改革が進みますように。。。
ヒデリック